2013年04月12日

音楽

音楽


Paris, mars 2008


音楽がよろこび,悲しみ,あわれみ,同情のいずれを表現しているにせよ,どの瞬間も我々はその音楽の表現しているものになっている。単に我々だけでなく,さらに他の多くの人々も,すべての他の人々もまた同様であろう。音楽が泣く時,それと共に泣くのは,人間であり,自然全体である。実をいえば,音楽はこうした感情を我々の心のなかに注入するわけではない。音楽は,通りがかりの人々が踊りのなかにまき込まれるように,むしろ我々をこうした感情のなかに導き入れるのである。道徳における先導者たちはそのように行なう。


ベルグソン/中村高次訳『道徳の宗教の二源泉』




タグ :ベルグソン


Posted by Nomade at 22:08│Comments(0)
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