2012年03月12日
私は行きます
Kumamoto, avril 2009
私はもうここにはいられない。刻々と足を進める。それは止めることのできない時間の流れだから,仕方ない。私は行きます。
ひとつのキャラバンが終わり,また次がはじまる。また会える人がいる。二度と会えない人もいる。いつの間にか去る人,すれ違うだけの人。私はあいさつを交わしながら,どんどん澄んでゆくような気がします。流れる川を見つめながら,生きねばなりません。
あの幼い私の面影だけが,いつもあなたのそばにいることを,切に祈る。
手を振ってくれて,ありがとう。何度も,何度も手を振ってくれたこと,ありがとう。
吉本ばなな「ムーンライト・シャドウ」in『キッチン』
Posted by Nomade at 22:23│Comments(1)
この記事へのコメント
肉親や近い人との別れは未だ経験がありませんが、こんな風に考えられたらきっと救われる気がします。彼女の書くものが好きなのはどこかで救いを求めているからでしょうか。
Posted by リリック at 2012年04月18日 08:20