2011年01月06日

家庭の危機というものは...

家庭の危機というものは...


Sendai, septembre 2010


 家庭の危機というものは,台所の天窓にへばりついている守宮(やもり)のようなものだ。
 それは何時からと云うことなしに,そこにいる。その姿は不吉で油断がならない。しかし,それはあたかも家屋の内部の調度品の一つであるかの如くそこにいるので,つい人々はその存在に馴れてしまう。それに誰だってイヤなものは見ないでいようとするものだ。


庄野潤三「舞踏」in『プールサイド小景・静物』



タグ :庄野潤三


Posted by Nomade at 22:11│Comments(3)
この記事へのコメント
今年もNomadeさまのブログ、
楽しみにしています!!

うーん。なかなか刺激的な文章・・。

Nomadeさまにとってのヤモリは・・?(笑)

いないことを  祈ります♪
Posted by ハニ at 2011年01月07日 15:33
ハニ殿
わたしのモットーは,そのヤモリと仲良くすることかも...
Posted by Nomade at 2011年02月01日 17:12
Nomadeさま

可笑しい。

甘い慕情にちょっとだけシンクロ…

ノスタルジックな風景を思い浮かべたら
懐かしい香りまでがしてきそうでした…
Posted by ハニ at 2011年02月02日 00:31
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家庭の危機というものは...
    コメント(3)