2009年09月27日
無限を考える
Kyoto, février 2009
合理的で無限な存在全体と,それを体系的に支配している合理的な学という理念の構想は,かつて見られなかった新たな試みである。無限の世界,それはこのばあい理念的なものの世界なのであるが,そのなかの対象が個別的に,また不完全に,たまたまわれわれに認識されるというのではなく,合理的で体系的統一性をもった方法が到達しうるような世界として,また無限の進行において,結局はあらゆる対象がその完全な即自存在に従って認識されるような世界として,構想されているのである。
E.フッサール『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』/細谷恒夫・木田元訳
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