かつての心の喜びの女

Nomade

2009年01月09日 12:16




kagoshima, décembre 2008

絹ずれの音はとだえた
塵は中庭の上にただよい
足音の気配もなく 落ち葉は
かさこそと積もってまた止む
かつての心の喜びの女も いまはその下に埋もれている
敷居にしがみつく濡れた一枚の葉

エズラ・パウンド「劉徹」/ 新倉俊一訳in『エズラ・パウンド詩集』